葬儀の意味を理解する

日本における葬儀の歴史は古く、実に旧石器時代まで遡ります。死者を葬る際の儀式として行われてきた葬儀の多くは悲しみの場として知られていますが、海外においてはそうとも限りません。葬儀を死者の新たな門出としてとらえて、盛大に葬るといった国も存在します。

日本でも地域や宗派によっても多少の違いがありますが、葬儀の前夜はお通夜があり、亡くなった人とのお別れまたは魔物から守るといった意味も含めて一晩中誰かが遺体のそばにいて線香や明かりを灯すとともに、亡くなった人の胸元に魔除けの役割も果たす刀を置くという習わしもあります。こういったことからも、葬儀には精神的な意味合いも多く含まれていて、故人を送り出すとともに遺された者が心の整理をする場でもあると言えます。

もちろん、人が亡くなったという事を社会的に証明をする役割もあります。葬儀には死亡届などの手続きも含まれていますし、火葬許可書をもらって遺体の処理を行います。葬儀は火葬で行われることがほとんどですが、その際棺の中には故人が生前愛用していた物を入れたりします。これは亡くなった人があの世で寂しくならないようにという参列者の想いが込められています。このように、葬儀には故人のためだけではなく残された人々の想いを処理する意味合いが多く含まれていると言えます。

また、葬儀は改めて生と死について向き合う場でもあります。普段そういったことを考える機会はなかなかありませんが、遺体を目の前にすることで死について深く考えるとともに、生きるということについても考えさせられます。どうしても悲しみの場になりがちですが、その人の人生を振り返り生きてきた証を皆で尊ぶ場でもあるということを頭に入れておきましょう。
近年簡略化されている傾向にあり通夜式が一般的ではありますが、本来の意味を知り深く考え故人に感謝の想いを伝えましょう。親族が集まるという機会はそう多いものではありません。葬儀は集まった際皆で死を受け止めて分かち合い親族の絆を更に深める場でもあります。今後参列する際は、その意味を考えて故人を見送ってみてください。